競艇を初めて間もない方は、何を参考にして予想をしたらいいのか分からないなんて悩みをもつ方がいると思います。
強い選手だと思って舟券を買ったら、「艇の伸びが悪くて抜かれた」「枠なり進入だと思って舟券を買ったらとんでもない進入隊形だった」なんて経験をしたことが一度はあるはず。
そこで今回は、そんな思いをしないように、初心者の方にも分かりやすく直前情報やスタート展示の見方を紹介していきたいと思います。
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直前情報とは?
直前情報とは、各レーサーのレース直前(30分~40分前)の情報。展示タイムや部品交換、スタート展示などが公開されます。
直前情報で何を読み取れるのか、それぞれの意味について説明し詳しく説明していきます。
展示タイム
展示タイムとは、バックストレッチ側のスタートラインから第2ターンマークまでの150mを測定したタイム。
このタイムが良いほど直線でのスピードが速く、”伸び足が良い”ということが分かります。
オリジナル展示タイム
オリジナル展示タイムとは、「一周・まわり足・直線」のタイムを各競艇場が測定したもの。”オリ展”などと呼ばれたりもします。
ボートレース公式サイトやテレボートでは、展示タイムまでしか公開されておらず、オリジナル展示タイムは各競艇場の公式サイトのみで確認が可能です。
水面を一周したときのタイム。1番初めに周回する1号艇は引き波の影響を受けないため、タイムが出やすくなります。
2~6号艇で好タイムなら足が良いとみていいでしょう。タイムが上位であればあるほど舟券に絡む可能性は高くなります。
1マークのターン入口から出口までのタイム。このタイムが良いほどスムーズにターンできているということになります。
1マークのターン出口からバックストレッチ中央までのタイム。このタイムが良いほどターンの際に減速しても、その後の加速スピードが良いということになります。
競艇場によっては、直線タイムが公開されいない競艇場もあります。
チルト
チルトとは、ボートにモーターを取り付ける角度のこと。
チルト角度は、数値が小さいほど出足重視になり、数値が大きくなるにつれて伸び足重視の調整になります。「チルトを下げる」「チルトを上げる・跳ねる」と言うことが多い。
チルトの角度は、「-0.5・0・0.5・1.0・1.5・2・3」で設定することが可能ですが、競艇場によってチルトを設定する幅は異なります。
チルト角度を上げると、舳先が上を向く格好になります。そうなるとボートと水面の接地面積が少なくなるため水の抵抗を受けにくくなり直線でのスピードが出しやすい伸び足型になります。
しかし、チルトを上げると接地面積が小さくなるため艇は安定しません。そのため初速も出ずらく、小回りなターンもしにくくなります。
チルト角度を下げると、舳先は下を向く格好になり、ボートと水面の接地面積が大きくなります。そうなると初速が良くなり、小回りなターンもしやすい出足型になります。
その反面、ボートと水面の接地面積が大きいことにより、水面の抵抗を受けることにより直線での伸びは弱くなります。
プロペラ
プロペラはモーターに取り付けられるパーツ。プロペラが回転し、水をかくことでボートが前進しています。ボートレースでは「ペラ」と呼ばれることが多い。
選手はプロペラを木製のハンマーで叩き、自分のレーススタイルに合ったプロペラに変形させます。プロペラの形で伸び足型または出足型に変化し、プロペラの調整でターンのしやすさやモーターの調子も変わります。
プロペラは、余程調子が悪いか破損でもしない限りは交換することはほとんどありません。交換している選手がいたら調子が良くない可能性が高いので注意が必要です。
部品交換
競艇における部品交換は主にモーターの部品のこと。交換した際に公開される部品は以下の通りです。
- ピストン
- リング=ピストンリング
- 電気=電気一式
- キャブ=キャブレター
- シリンダ
- シャフト=クランクシャフト
- ギヤ=ギヤケース
- キャリボ=キャリアボデー
選手は開催の前検日で試運転やスタートの練習と一緒にモーターの調子を確認します。
選手によっては、部品交換はせずに自分でモーターを組み直す選手もいるそうですが、基本的に調子が悪くなければモーター調整をすることはありません。
部品交換をしている選手がいればそのモーターは調子が悪いことが多く、レースに影響する可能性が高くなります。
モーターを良くするために整備を行いますが、整備をしたからといって必ず良くなる訳ではありません。逆に悪くなってしまうこともあるので、それを考慮した舟券予想をしましょう。
部品交換による効果や影響について詳しく知りたい方は、以下記事をご覧ください。
前走成績
当日のレースで2走する選手は、前走成績を確認することができます。
それぞれの見方は以下の通り。
- R=レース番号、色=枠番
- 進入=進入コース
- ST=スタートタイミング
- 着順=順位
前走のみの成績ではそこまで参考にはなりません。出走表の今節成績であればその節の成績を確認することができるのでそちらをオススメします。
水面気象情報
直前情報の水面気象状況で分かるのは「気温・水温・天気・風速・波高」の5つ。
気温・水温
気温や水温はモーターの状態に関係しています。モーターは気温・水温が低いほうが、体積効率が良くなるためモーターの出力が上がります。
それにより、助走の短いスロー勢でもダッシュ勢引けを取らないくらい伸びるため、内側のスロー勢が有利に。逆に、夏場のような暑い日は体積効率が悪くなりスロー勢が後手を踏んでしまうことも多く、外側のまくりやまくり差しが決まりやすくなる傾向があります。
天気
主に重要なのは、雨と雪。あまりにも悪天候の場合は中止になることもありますが、基本的にレースは決行されます。
雨の日は湿度が上がり、モーターの出力が下がるため助走距離が短いインコースの選手が不利に。さらに、雨はヘルメットに付着した水滴で視界が悪くなるため、スタートが難しくなります。
雪の日は、上記で説明したように、気温が低ければ体積効率が良くなりモーターの出力が上がるためインコースが有利になります。
風速
風速3メートル以上になってくると、レースに影響が出てきます。
追い風が吹いているとダッシュ勢(外側)はフライングを恐れスピードを抑えることになり、インコースが有利になりやすくなります。ただ、あまりに風が強すぎるとスピードが付きすぎてしまった艇がターン時に膨らんでしまうことも。
向かい風になると、まともに風を受けながらのスタートになるため、助走距離が短いスロー勢(内側)が不利に。助走距離が長いダッシュ勢は充分な助走が取れ、スピードに乗った状態でターンできることにより有利にターンすることができます。
決まり手でいえば、追い風なら「イン・差し」向かい風なら「まくり」が有利です。
決まり手について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
波高(はこう)
波高を気にしなければいけないのは、潮の満ち引きにより水位が変化する海水の競艇場です。
潮が引いて水位が低くなれば、水面は安定しスピードに乗ったままターンしやすくいダッシュ勢が有利に。
逆に、潮が満ちて水面が高くなると、不安定になりスピードに乗ったターンが難しくなるため、スピードを落として旋回するインや差しが有利になることが多く見られます。
- 平和島競艇場
- 常滑競艇場
- 鳴門競艇場
- 丸亀競艇場
- 児島競艇場
- 宮島競艇場
- 徳山競艇場
- 下関競艇場
- 若松競艇場
- 大村競艇場
スタート展示とは?
スタート展示とは、本番前にピットアウトやスタート時の進入隊形などをお客さんに見せることを目的として行われているもの。
競馬でいうパドックのようなもので、本番前のリハーサルだと思っていただければ問題ありません。
コース取り・進入隊形(並び)
スタート展示で重要になるのが、コース取り。スタート展示は本番でどのコース取ろうとしているのか、スローなのかダッシュなのか、といった作戦をお客さんに見せます。
進入固定のレース以外は、どのコースから走っても問題ないため進入隊形が乱れることが珍しくありません。進入隊形が乱れる理由は、競艇は内側ほど有利な競技だからです。
基本的には枠なり進入で出走することが多いんですが、スタート展示を確認せずに舟券を買うと痛い目に遭うことも。
本番で進入隊形がバラバラになると、レース展開もガラリと変わります。枠なり進入で予想した舟券ですからほぼ当たる訳もなく、お金をドブに捨てることになってしまいます。
ただ、本番は必ずスタート展示通りになるとは限らないんです…リスクをだと思う方は、進入固定のレースかスタート展示が枠なり進入のレースをオススメします。
ST(スタートタイミング)
スタート展示におけるスタートタイミングは、選手が本番でのスタートタイミングを合わせる作業。スタートが早まってしまった選手は遅めに調整し、遅れている選手は速めに調整してきます。
本番で全く同じタイミングになることはほとんどないため、本番のスタートタイミングの参考程度にするのがオススメ。
しかし、あからさまにドカ遅れしている選手は、デビューしたての新人選手やモーター性能が悪すぎてスタート調整できていない可能性があるため注意してください。
まとめ
舟券予想において欠かせない直前情報とスタート展示。
直前情報とスタート展示には、必ず意味があり大切な情報が公開されています。見方や意味が分からなければその情報は有効活用することはできません。
それぞれの見方を理解し、情報を参考にすれば舟券予想が今よりもっと楽しくなり、的中したときの喜びも倍以上!的中も自然と増えると思います。
みなさんの競艇がより楽しいものになることを願っています!
理解できなかったことや分からないことがあればコメントしていただければお答えさせていただきます。
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