競輪や競馬をやられている方はお分かりかもしれませんが、場によりそれぞれの特徴があります。
競馬であればダート、芝。競輪であればバンクの長さや路面傾斜など。それは競艇場も同様に、競艇場によってコースレイアウトも違えば、水質も違いがあります。
水質の違いが分かれば、ひと味違った予想の仕方ができるはず!
そこで今回は、競艇場の水質の違いや特徴、レースに及ぼす影響について解説していこうと思います。
以下の記事も参考になります。お時間があれば合わせてご覧ください。
競艇場の水質の違い
競艇場の水質は、「海水・淡水・汽水」の3種類。
水質の違いは、舟券予想をするうえで大切な要素のひとつになるので覚えておいて損はないでしょう。
それぞれの特徴については以下で詳しく説明しています。
海水とは?
海水は、文字通り海の水です。水を主成分とし、塩分濃度は約3.5%ほどで構成されています。
水質が海水の競艇場は、海の水をそのまま使用するため、海の一部を区切ってレース場が造られています。
淡水とは?
淡水(真水)は、地球上で人間が利用可能な程度の塩分濃度が低い水のこと。塩分濃度が0.05%以下の水と定義されています。
ミネラルなどの濃度が高すぎても低すぎても淡水とは呼ばれず、高濃度は汽水・海水、低濃度は純水などに分類されるそうです。
水質が淡水の競艇場は、人口プールや河川、湖に造られています。
汽水とは?
汽水とは、河川・湖沼および沿海などの水域で海水と淡水が混ざり合った状態の水をいいます。
塩分濃度は約0.05%~3.0%。
水質が汽水の競艇場は、海や河川がぶつかる水域付近に造られていることが多く見られます。
競艇場の水質一覧
各競艇場の水質をまとめてみました。
海水の競艇場が10会場、淡水の競艇場が10会場、汽水の競艇場が4会場。水質によって舟券予想も変わってくるので、競艇場の水質を確認する際はぜひご活用ください。
競艇場 | 水質 |
桐生 | 淡水 |
戸田 | 淡水 |
江戸川 | 汽水 |
平和島 | 海水 |
多摩川 | 淡水 |
浜名湖 | 汽水 |
蒲郡 | 汽水 |
常滑 | 海水 |
津 | 汽水 |
三国 | 淡水 |
びわこ | 淡水 |
住之江 | 淡水 |
尼崎 | 淡水 |
鳴門 | 海水 |
丸亀 | 海水 |
児島 | 海水 |
宮島 | 海水 |
徳山 | 海水 |
下関 | 海水 |
若松 | 海水 |
芦屋 | 淡水 |
福岡 | 汽水 |
唐津 | 淡水 |
大村 | 海水 |
海水の競艇場の特徴
水質が海水の競艇場は10会場。
海水の競艇場でボートレースを楽しむ際は、以下の特徴を参考に舟券予想をするといいかも。
- 平和島
- 常滑
- 鳴門
- 丸亀
- 児島
- 宮島
- 徳山
- 下関
- 若松
- 大村
潮の満ち引きの影響を受ける
海水の競艇場は潮の満ち引きがあるため、水位が大きく変化します。
水位の変化によるレースの影響は以下の通り。
- 干潮…水位が低くなれば、水面は安定しスピードに乗ったままターンしやすい外側のコースが有利
- 満潮…水位が高くなれば、不安定になりアウト勢はスピードに乗ったターンが難しくなるため、内側のコースが有利
時間や場所によって潮汐(ちょうせき)は異なるので、潮見表で水位を確認するか、直前情報で水位を確認してください。
また、水面の高さが変化すると、普段みている風景と変わることでスタートの感覚も変わってきます。そのため、普段から乗り慣れている地元選手や海水面の競艇場を得意としている選手が有利といえるでしょう。
浮力の影響で体重差が出にくい
海水は塩分濃度により浮力が生じるため、体重が重い選手であっても淡水の競艇場ほど影響が出にくい特徴があります。
浮力がなければ、少しでも体重が軽い選手が有利になるのは当然。
海水は浮力が選手の体重をリカバーしてくれるため海水の競艇場であれば、選手の体重はさほど気にする必要はありません。
海水は水面が柔らかい
海水は不純物が多く含まれ、それがクッションの役割を果たし柔らかい水面となります。
水面が柔らかければ、ボートが跳ねにくく艇は水面をかみやすい状態になり、選手はボートを操縦しやすくなるんです。
そのため、モーターの調子が悪くてもある程度戦えるので、モーターよりも選手の実力が重要になってきます。
淡水の競艇場の特徴
水質が淡水の競艇場は10会場。
淡水の競艇場でボートレースを楽しむ際は、以下の特徴を考慮して舟券予想してください。
- 桐生
- 戸田
- 多摩川
- 津
- 三国
- びわこ
- 住之江
- 尼崎
- 芦屋
- 唐津
津競艇場に関しては、淡水と扱いになっていますが、ボートレース津公式サイトでは「海のそばにあるため半海水に近い」と公開されています。
潮の満ち引きの影響を受けない
淡水の競艇場は、潮の満ち引きの影響を受けないため水位が変化しにくい。(雨などの影響で水位が変化することはある)
水位が安定することにより、毎レース同じ感覚でスタートすることができて、選手のスタート感が安定しやすくなる傾向があります。
浮力がないため体重差が出やすい
淡水は海水と違い、浮力が少ない淡水の競艇場では体重が重い選手は影響をうけやすい特徴があります。
体重が重ければ、艇は沈み水面から抵抗を受けてスピードが出しにくくなりますよね。スピードに乗ってしまえば、重い人も早いんですが、1周600mのコースを何度もターンし減速と加速を繰り返す競艇では不利。
よって、体重が軽い選手が有利になります。
マリオカートでいうキノピオとクッパで例えたら分かりやすいでしょうかw
淡水は水面が硬い
淡水は真水と呼ばれるだけあって、海水のような不純物も少なくクッションになるものがないため水質が硬くなります。
水面が硬いとボートは跳ねて乗り心地は最悪で、小回りなターンができずに外へ大きく膨らんでしまうことも。
淡水の硬い水面では、ある程度のスピードに乗ってしまえば安定して走行すことができます。そのため、モーター性能が重要となります。
もちろん選手の実力も大事です。しかし、どれだけ実力のある選手でもモーターが悪ければボートが跳ねたりターンが大きく膨らんでしまうことも珍しいことではありません。
汽水の競艇場の特徴
水質が汽水の競艇場は全24場中、わずか5会場。
汽水は海水・淡水の水質と違い特殊です。以下の5場でボートレースを楽しむ際は、特徴を理解したうえで舟券予想をしてください。
- 江戸川
- 浜名湖
- 蒲郡
- 福岡
汽水の特徴
汽水は海水や淡水のように明確な特徴(セオリー)がある訳ではなく、各競艇場によって”違うこと”が特徴。
レースが荒れる競艇場も多く、高配当は狙いやすいんですが、正直、汽水の競艇場での舟券予想は上級者でも難しいです。初心者の方におすすめするのはちょっと…
どうしても汽水の競艇場でチャレンジしたい方や高配当を狙いたい方は、データサイトや優良の予想サイトを参考にするのがいいと思います。
江戸川競艇場の特徴
競艇において有利であるインコースが圧倒的に弱い江戸川競艇場。イン逃げ率のランキングは常にワースト3を推移しています。
全国の競艇場で唯一、河川を使用した競艇場です。
河口に近い河川を使用していることもあり、強風が吹きやすく潮の満ち引きや川の流れが「難水面」を作り上げます。
満潮時の上げ潮、干潮時の下げ潮によってもレース展開がガラリと変わるため、予想難易度はかなり高くなります。
ちなみに、名前が江戸川競艇場なので江戸川を使用した競艇場だと思っている人が多いかもしれませんが、江戸川競艇場は中川を使用しています。
浜名湖競艇場の特徴
全国の競艇場の中でも広いコースレイアウトを誇るのが浜名湖競艇場。
浜名湖競艇は静水面のため、思い切り握って勝負しやすいのが特徴。コースも広く艇と艇の間隔が広く、まくり差しが決まりやすいといわれています。
そして、もうひとつの特徴が風です。浜名湖競艇場は障害物がほとんどなく、風の影響をまともに受けるといった特徴もあります。
春・夏は向かい風、秋冬は追い風の傾向になっており、風速5メートル以上の風が吹く確率は約30%ほど。
風やコースの特徴を理解できれば、予想はそこまで困難ではないはずです。
蒲郡競艇場の特徴
1マークのバック側が156.7mと全国の競艇場の中でも最大の広さを誇る蒲郡競艇場。
蒲郡競艇場は三河湾の海水が混ざった汽水でありながら、塩分濃度が低く潮の影響をほとんど受けないのが特徴。さらに、新スタンドや立体駐車場を建てたことにより強風が吹くこともあまりないため水面が荒れにくいです。
そういった条件が揃うことにより、選手の実力やモーター性能が結果に直結しやすい傾向に。
選手は心置きなく思い切り握って回れるためレース展開はスピード戦になることが多く見られます。
福岡競艇場の特徴
数ある競艇場の中で唯一、ピットがバック側に設置されている福岡競艇場。また、風向き、風力、潮の満ち引きによりレースを難しくする複雑なうねりが発生することも福岡競艇場の特徴です。
福岡競艇場の競走水面は海ですが、第1ターンマーク付近が那珂川の河口部に突き出ていることで海水と淡水が混ざり合っています。
満ち潮時と引き潮時では水面の状況が大きく変わります。
- 満ち潮…1マーク付近で海水と淡水がぶつかり複雑なうねりが発生する
- 引き潮…1マーク付近は静水面に変化する
全国的にみて、福岡のインは弱め。
うねり発生時はセンター・アウト勢からのまくりは不利。そして2マーク側の奥行が狭いレイアウトによりダッシュ勢が助走距離をつけにくい。というイン有利な条件が揃っていても、決してイン逃げが多い競艇場ではありません。
福岡競艇場についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
水質を考慮した舟券予想の仕方
今回紹介した「海水・淡水・汽水」それぞれの水質の競艇場でどう立ち回ればいいのか?舟券予想の立ち回り方をまとめてみました。
海水の競艇場で意識すること
海水の競艇場で予想するときのポイントは3つ。
- 潮の満ち引きで水位が変わるため、選手のスタートが安定しにくい
- 浮力があるため重い選手でも体重差はほとんど影響しない
- 海水面は柔らかく走行しやすいのでモーターよりも選手の実力を重視する
淡水をの競艇場で意識すること
淡水の競艇場で予想するときのポイントは4つ。
- 潮汐の影響を受けず、水位の変化がないため毎レース同じ感覚でスタートできて安定しやすい
- 浮力がないことにより体重が軽い選手が有利になる
- 水面が硬いとボートが跳ねやすくなり、ターンも大きく膨れやすくなる
- ある程度のスピードに乗れば安定して走行できるため、モーター性能が重要になる
汽水の競艇場で意識すること
汽水の競艇場で予想するときのポイントは3つ。
- 汽水は明確な特徴がないため、各競艇場によって特徴に違いがある
- 初心者の方にはおすすめできる競艇場は少ない
- 難易度が高いためデータサイトや優良予想サイトを利用する
まとめ
競艇は水質がすべてという訳ではありませんが、それぞれの水質の特徴や違いが分かれば必ず予想に役立ちます。
水質を意識して予想していなかった方も、今回紹介した「海水・淡水・汽水」の特徴を考慮して舟券予想をすれば、今までと違ったレース展開が見えてくるはず。
次に競艇をやるときは、今までの予想と水質の違いも意識してボートレースに挑んでみてください!
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